ピックルボールとパデルの違い|壁があるかないか
公開日: 2026-08-23
いちばんの違いは壁です。 パデルは壁の跳ね返りを使い、ピックルボールは使いません。
どちらも「テニスに似た新しいラケット競技」とまとめられがちですが、この一点で試合の中身が別物になります。
数値で比べる
| 項目 | ピックルボール | パデル |
|---|---|---|
| 壁 | なし | あり(最低3m)。跳ね返りを使える |
| コート | 6.10m × 13.41m | 20m × 10m |
| ネットの高さ | 中央86.4cm/サイド91.4cm | 中央88cm/サイド92cm |
| 人数 | シングルス・ダブルス | ダブルスが基本 |
| 得点 | サーブ側だけ加点 | テニスと同じ(15・30・40) |
| サーブ | 下から、腰より下 | 下から、腰より下。ワンバウンドさせてから打つ |
| ボール | 穴あきプラスチック | テニスボールに近い(内圧が低い) |
| 用具 | パドル(穴なし) | 面に穴のあいた板状のラケット |
ネットの高さがほぼ同じなのは偶然ではありません。どちらも「下から打つ」ことを前提に設計された競技だからです。似ているのはここまでで、コート面積はパデルが約2.4倍あります。
壁があると何が変わるか
パデルは打った球が壁で返ってくるので、ラリーが続きます。アウトになりそうな球も壁に当たってから拾えるため、決まりにくい。
ピックルボールは壁がないぶん、**ネット際の低い打ち合い(ディンク)**で相手を動かして崩します。同じ「決まりにくさ」でも、理由がまったく違います。
始めやすさは場所で決まる
競技の性質より、近くにコートがあるかどうかのほうが現実的な分かれ目です。
パデルは壁つきの専用コートが必須で、体育館やテニスコートを流用できません。一方ピックルボールは、掲載している432施設のうち専用コートは47件(10.9%)だけで、残りは体育館やテニスコートを転用して打っています。
| 場所の作りやすさ | |
|---|---|
| ピックルボール | 体育館・テニスコートを転用できる。ラインはテープで引くことが多い |
| パデル | 専用施設が要る。既存施設の転用は難しい |
これが、日本でピックルボールの会場が先に増えている理由です。
用具の値段
パドルの価格は掲載データとは別に調べていますが、どちらも最初の1本は1万円前後から選べます。ただしパデルのラケットは重量があり、ピックルボールのパドルより重いものが一般的です。
どちらも競技として動いている
- パデル:2026年のアジア競技大会(名古屋・愛知)で正式競技として実施
- ピックルボール:国内の統括団体が2026年4月に統合、6月に日本スポーツ協会の承認団体に
→ ピックルボールはオリンピック競技になるのか / 日本代表はどう選ばれるか
- 壁を使う競技がやりたいか
- 近くにコートがあるか
- ダブルス固定でよいか(パデルは基本ダブルス)
- まず1回試せる場所があるか
よくある質問
テニス経験はどちらに活きますか
どちらにも活きますが、握りは作り直しが必要です。特にピックルボールは面を寝かせて薄く握るため、テニスの厚い握りのままだと球が浮きます。持ち方にまとめました。
運動量はどちらが多いですか
コートが広いぶんパデルのほうが走ります。ピックルボールは前後の細かい動きが中心です。
両方できる施設はありますか
壁の条件が違うため、同じコートで両方をやることはできません。
ピックルボールを試せる場所は
181施設(41.9%)が初心者体験会をやっていて、254施設が用具を貸してくれます(うち62施設は無料)。
この記事の出典について
パデルのコート寸法・ネット高さ・サーブの規定は日本パデル協会の公開情報に基づきます。アジア競技大会での実施は大会側の公表によります。ピックルボールの規格は競技の公式ルールによります。
施設数は、各施設の公式サイト・自治体の公式ページで確認して掲載しているデータ(2026年8月22日時点・432施設)から集計しています。全体は全国のピックルボール施設データにあります。